OneNoteで何ができる?便利な機能と企業での活用事例
DX推進
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2025/12/6

Microsoft 365(旧Office 365)に含まれているアプリ「Microsoft OneNote(ワンノート)」。「アイコンは見たことはあるが、具体的に何ができるアプリなのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、OneNoteの基本機能や特徴といった基礎知識から、実務での具体的な活用事例、そして組織への導入・定着のステップまでを体系的に解説します。
- OneNoteとは? - 基本機能と特徴
- 文書作成ソフトやメモ帳との違い
- OneNoteに集約できる情報
- OneNoteはデジタルな「システム手帳」
- OneNoteの便利な機能7選
- 1:画像の中の文字も検索できる(OCR機能)
- 2:Outlookと連携して、一瞬で議事録の準備ができる
- 3:音声録音とメモが連動する
- 4:定型フォーマットを作れる(ページテンプレート)
- 5:Excelを表のまま埋め込める
- 6:見られたくない情報に鍵をかける(パスワード保護)
- 7:過去の状態に戻せる(バージョン履歴)
- 他ツールとの役割の使い分け
- 企業における活用事例
- 【人事・採用部門】面接情報のリアルタイム共有とペーパーレス化
- 【営業部門】顧客情報の「蓄積型」共有
- 【情報システム・技術部門】トラブル対応記録の共有
- 企業がOneNoteを選ぶ理由(導入メリット)
- ① セキュリティと安全性
- ② 追加コストがかからない
- ③ Office製品とのシームレスな連携
- 組織に定着させるための3ステップ
- Step 1:リーダー・推進者の「個人利用」(まずは自分で使う)
- Step 2:プロジェクト単位での「小規模導入」(成功事例作り)
- Step 3:テンプレート化と全社展開(標準化)
- まとめ
OneNoteとは? - 基本機能と特徴
OneNoteは、一言で言えば「情報整理に特化したデジタルノートブック」です。 紙のノートやホワイトボードのように、制約のない空間に文字や画像を自由に配置し、情報を蓄積することができます。
文書作成ソフトやメモ帳との違い
OneNoteの役割は、Wordやメモ帳とは異なっています。
Wordは契約書や報告書などのビジネス文章を作るのに適しており、文章作成だけでなく段落やフォント、印刷時の余白など細やかな設定が可能です。対してOneNoteは、用紙サイズ等の制限がなく、好きな場所に情報を配置できるため、「思考の整理」や「情報のストック」に適しています。
メモ帳アプリはテキストを主とした記録や備忘を保存するのに適していますが、OneNoteは単純なテキスト記録だけでなく、画像、Excel(表)、音声、Webリンク、手書き文字など、あらゆる形式のデータを1ページに集約できる点が異なります。
OneNoteに集約できる情報
OneNoteの最大の特徴は、形式の異なる情報を「そのまま」ページに貼り付けられる点にあります。これらを1つのページに混在させることで、関連情報が分散しません。
テキスト:キーボード入力に加え、タブレットでの「手書き文字」も保存可能。
画像・写真:ホワイトボードの写真、名刺、画面のスクリーンショットなど。
音声・動画:会議や講演の録音データや動画ファイルを直接埋め込み可能。
ファイル:Word、Excel、PDFなどのデータの添付が可能。
Web情報:Webサイトのリンクや、記事の切り抜き(Webクリップ)
OneNoteはデジタルな「システム手帳」

OneNoteでの情報整理は、システム手帳のようなイメージ
ノートブック :一番大きな分類です。プロジェクトごとや部署ごとなどに分けて整理することができます。例:2025年度採用プロジェクト、営業部
セクション ノートブックの中を更に分類するタブです。情報のカテゴリーを分けます。例:TODO、タスク、定例ミーティング議事録
ページ 実際に情報を書き込む場所です。「下」だけでなく「右」にも無限に広げることができます。例:10月1日会議議事録、新製品アイデア
OneNoteの便利な機能7選
メモ帳ではできない、OneNoteならではの実務的な機能を7つご紹介します。
1:画像の中の文字も検索できる(OCR機能)
ホワイトボードの板書写真や、紙資料のスキャンデータ(PDF/画像)を貼り付けると、OneNoteが自動的に画像内の文字を読み取ります。検索窓にキーワードを入れれば、「手書きのメモ」や「画像の資料」の中まで検索して見つけ出すことができます。
2:Outlookと連携して、一瞬で議事録の準備ができる
「ホーム」タブにある「会議の詳細」ボタンをクリックすると、Outlookの予定表と連携し、今日の会議一覧が表示されます。選択するだけで、「会議名」「日時」「場所」「参加者リスト」「会議本文」がページに自動挿入され、議事録のフォーマットが瞬時に完成します。
3:音声録音とメモが連動する
会議中にOneNoteで録音を開始し、同時にメモを取ることができます。後で聞き直す際、「メモを書いた箇所の再生ボタン」を押すと、そのメモを書いた瞬間の音声から再生されます。会議全体を聞き直す必要がなくなり、ピンポイントで発言を確認できます。
4:定型フォーマットを作れる(ページテンプレート)
「議事録」や「日報」「顧客ヒアリングシート」など、よく使う形式をテンプレートとして登録できます。誰が書いても同じフォーマットで記録を残せるようになり、業務の標準化に役立ちます。
5:Excelを表のまま埋め込める
Excelファイルをリンクとして添付するだけでなく、「中身が見える状態」で埋め込むことができます。OneNote上で数値を修正すれば、元のExcelファイルも更新されます。「計算はExcel、その背景説明はOneNote」という使い分けが可能です。
6:見られたくない情報に鍵をかける(パスワード保護)
機密性の高い情報は、セクション単位でパスワードをかけることができます。OneNote自体はチームで共有しつつ、特定のタブだけは管理者のみ閲覧可能にする、といった運用が可能です。
7:過去の状態に戻せる(バージョン履歴)
「内容を誤って消してしまった」という場合も、ページごとに自動で保存されている履歴から、過去の状態に復元することができます。
他ツールとの役割の使い分け
業務で使用する主なMicrosoftツールとの使い分け基準は以下の通りです。
ツール | 役割 | 主な用途 |
|---|---|---|
OneNote | 思考・プロセスの集約 | 「メモする」「考える」「集める」 |
Word | 清書・公式文書 | 「印刷する」「提出する」「契約する」 |
Excel | 計算・データ管理 | 「計算する」「分析する」「一覧化する」 |
SharePoint | 保管・ポータル | 「保管する(書庫)」「情報共有する」「広報・告知する」 |
Teams | 会話・連絡 | 「会話する」「報告・相談する」 |
企業における活用事例
企業の実務においてOneNoteがどのように活用されているか、具体的なシーンをご紹介します。
【人事・採用部門】面接情報のリアルタイム共有とペーパーレス化
課題: 紙の履歴書をコピーして配布し、手書きメモで評価を行っていたため、情報の集約と廃棄に手間がかかっていた。
活用法: 候補者ごとにページを作成し、事前に履歴書PDFを貼り付ける。面接官はタブレット等で履歴書の上に直接デジタルペンで書き込みや評価入力を行う。
効果: 印刷・廃棄コストがゼロに。面接終了と同時に人事担当者が評価データを確認できるようになり、合否判定のスピードが向上した。
【営業部門】顧客情報の「蓄積型」共有
課題: 営業システムには「数字」しか残らず、担当者の趣味やキーマンの性格といった「定性情報」が個人の手帳に埋もれ、引き継ぎ時に失われていた。
活用法: 顧客ごとにページを作成し、「顧客カルテ」として運用。名刺画像、商談時の雑談メモ、関連ニュースのリンクなどを時系列で追記していく。
効果: システムに入力しにくい「雑多な情報」の受け皿ができ、担当変更時の引き継ぎがスムーズになった。
【情報システム・技術部門】トラブル対応記録の共有
課題: トラブル対応の履歴がチャットログに流れてしまい、過去の解決策を検索しづらかった。
活用法: エラーコードや現象をタイトルにしたページを作成。調査過程、参照URL、解決策の画面キャプチャを記録し、タグでステータス管理を行う。
効果: 強力な検索機能により過去事例への到達時間が短縮。属人化していた対応ノウハウがチーム全体で共有できるようになった。
企業がOneNoteを選ぶ理由(導入メリット)

NotionやEvernoteなど、優れたメモツールは他にも存在しますが、多くの企業がOneNoteを選択・推奨するには理由があります。
① セキュリティと安全性
OneNoteのデータは、自社のMicrosoft 365環境内(SharePoint/OneDrive)に保存されます。社外のサーバーに機密情報を置くリスクがなく、自社のセキュリティポリシー下で安全に管理できます。
② 追加コストがかからない
多くの企業で契約済みのMicrosoft 365ライセンスに含まれているため、追加の予算申請が不要です。「全社員がすぐに使える環境にある」ことは、共通ツールとして定着させる上で大きなメリットです。
③ Office製品とのシームレスな連携
前述したOutlook連携やExcel埋め込みなど、普段使い慣れたOffice製品とスムーズに連携できる点は、Microsoft純正ツールならではの強みです。
組織に定着させるための3ステップ
ツール導入の失敗は、機能の問題ではなく「進め方」の問題であることがほとんどです。以下のステップで段階的に進めることを推奨します。
Step 1:リーダー・推進者の「個人利用」(まずは自分で使う)
まずは推進者が、日々の業務メモをOneNoteに切り替えてみてください。「検索が速い」「議事録作成が楽」という実感が、周囲への説得力につながります。
Step 2:プロジェクト単位での「小規模導入」(成功事例作り)
全社一斉導入ではなく、特定のプロジェクトチーム(3〜5名程度)で試験運用を行います。「定例会議の議事録はOneNoteに書く」といったシンプルなルールから始め、運用上の課題を洗い出します。
Step 3:テンプレート化と全社展開(標準化)
Step 2の知見を元に、全社展開用の「テンプレート(ひな形)」を用意します。「議事録用」「日報用」などのフォーマットを配布し、「まずはここに入力するだけでいい」という状態を作ることが定着の鍵です。
まとめ
OneNoteは、組織の中に散在する「個人の知識」や「仕事の記録」を集約し、組織全体の「共有知」を作る場所です。
Wordで清書する前の「アイデア」
Teamsで流れてしまう「文脈」
個人の手帳に眠っている「ノウハウ」
これらをOneNoteに集めることで、検索可能な資産に変えることができます。Microsoft365を導入している企業なら、追加コスト不要で今日からでも始められるOneNote活用。まずは、「次の会議の議事録」をOneNoteで取るところから始めてみてはいかがでしょうか。
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